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ご覧のカテゴリーは「ガジェット」です。

シンセとゲーム音楽

January 10th, 2015

前回記事の”波形メモリ音源”についての補記です。

波形メモリ音源 – Wikipedia

ファミコン全盛期

私が子供の頃(80年代)は初代ファミコンの全盛期の頃で、当時の小学生の遊びといえば表でボール遊びをするか家でファミコンをするかのどちらかでした。しかし私の家にはファミコンは無く、肩身の狭い思いをしたものでした。

ファミリーコンピュータ – Wikipedia

famicon

MSXとの出会い

そんな私に転機が訪れたのが小学6年生の時です。

当時PC(まだマイコンと呼ばれていました)は非常に高価で、しかも何が出来るのかもよく解らず、全くの高嶺の花でした。

マイコン – Wikipedia

そんな中、松下電器とSONYから”MSX2”という非常に安価なパソコン(29,800円)が発売されました。私はこれに飛びつき当時の担任の先生にもお願いして、プログラミングの勉強もできるからと親を説得し、ついに買って貰ったのです。

MSX – Wikipedia
MSX30周年 – 週刊アスキーPLUS

親にねだって買って貰ったものとしては、一番嬉しかったのではないでしょうか。

因みに”親にねだる”という行為は一見すると幼稚で情けないようにも見えますが、大金を持たない子供にとって”自身の興味の本質的な部分を見つめる”という意味で、とても重要な経験だと思うのですが、如何でしょうか。

FS-A1 松下電器産業のMSX2マシン

fsa1

*写真は”週刊アスキーPLUS”より

MSXコミュニティ

ハードの性能は分かりやすい例として、ファミコンより上でスーファミよりやや劣るといったところでしょうか。

ですので、ファミコンしか持っていない周囲の友人たちに対して根拠のない優越感を感じたことを覚えています(笑)

当時一緒に遊んだ友人も同じMSXユーザーや”PCエンジン”等の所有者でファミコン非所持者でした。子供の頃というのは変なところでコミュニティが形成されるものです。

スーパーファミコン – Wikipedia
PCエンジン – Wikipedia

msx2

MSXとゲーム

このMSX2ですが、入手した小6から中2までの3年間で使い倒しました。

当時の愛読書のMSX Magazine(Mマガ)やMSX Fanへの投稿ゲームは入選作のプログラムが全文掲載されていて、片っ端から手入力でコピーして遊びました。

市販ゲームでは味わえない独特の世界観をもった作品も数多くあったと記憶しています。因みにプログラム言語はもちろんBASICです。

MSX Magazine – Wikipedia
MSX Fan – Wikipedia
BASIC – Wikipedia

msxmagazine

また、市販ゲームも購入して遊びました。

当時MSXのゲーム業界をリードしていたのが、まだ本社が神戸にあった頃のコナミでした。当時のコナミのゲームはアイデアに溢れ、本当に面白い作品が多かったと思います。

コナミ – Wikipedia

ゲーム音楽とシンセ

ここで漸くシンセの話に戻りますが、そのコナミのゲームからそれまで経験したことのない複雑なBGMや効果音が聞こえてきたのです。実はそれが上記の”波形メモリ音源”で作られた音楽だったのです。

当時中学生だった私の耳にも、”これは凄い!”と思わせる音で感激したのを覚えています。記憶を辿れば、上記の専門誌の誌面でも”コナミ独自の特殊な音源が使用されている云々”の記事を読んだように思います。

scc

SCC – Wikipedia

*上記の2誌は現在のゲーム雑誌の位置づけに近いと思いますが当時の私にとってはこの上のない教科書でした。

ゲームとの別れ

ただその時くらいからゲームからもMSXからも遠のきはじめ、当時はシンセの存在もよく知らず、その”凄い!”の背景にあるものを探究することはしませんでした。

自然と興味が薄れたこともあったのでしょうが、それ以上に中3になり高校生にもなってゲームなんて、という世間体のようなモノを意識した節もあったと思います。今思えば下らない枷を自らにはめたものだと後悔の念が募ります。

結局、当時の感動の謎が解けたのはシンセに興味を持ち始めたほんの数年前のことです。随分な時間が過ぎたものです。

もしあの時、もっと探究心があり自分の好きなモノに真摯に向き合うことが出来ていれば、また違った人生があったのかもしれないと思うと、今は少し残念で複雑な気持ちです。

ゲームに関心のない方は”何言ってるの?”と思われるでしょうが、ゲームで描かれる世界観とそこでの体験は、映画や小説や漫画では味わうことのない独特の魅力があるのです。

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microKORG

January 10th, 2015

今回は少し趣向を変えてガジェットの紹介をします。まあ、ブログ記事としては定番ではないでしょうか。

microKORG

2002年にKORGが発表した小型のシンセサイザーで、アナログシンセをデジタル技術でモデリングしています。

当時としてもレトロなデザインで筐体の側面には本物の木製パーツが使われ、”ツマミ”には年代物のステレオに内蔵されたラジオのダイヤルのような部品が使われています。

microKORG – KORG
microKORG – KORG(旧サイト)

鍵盤の作りはお世辞にも良いとは言えないものの、そのサウンドは特筆すべきものがありアマチュアのみならずプロミュージシャンのライブでも使われています。

上下の動画は、いわゆる”打ち込み”による自動演奏です。

MIDI機器ですのでPCにも接続できDTMにも使えます。但し、やや古い機材ですのでUSB端子は非搭載です。

アナログモデリング”シンセサイザー”と呼ばれる所以としてこの機種にはオシレーター、フィルター、アンプと呼ばれる本物のアナログシンセの”音を作り、整え、出力する”ための仕組みが妥協することなく搭載されており、パネル表面部の”ツマミ”を回すことでリアルタイムに音が変わります。

正に”音”をシンセサイズするというシンセの醍醐味を味わうことが出来ます。この面白さは言葉では伝えにくいのですがGarageBandなどの安価な(というか無料)ソフトシンセがどれ程発表されようとも、今後もハードシンセは無くならないのではないかと私は思います。

DTM – Wikipedia
MIDI – Wikipedia
打ち込み – Wikipedia

アナログシンセサイザー – Wikipedia
ソフトウェア・シンセサイザー – Wikipedia
GarageBand – Wikipedia

次の動画ではDWGSと呼ばれるKORG独自のデジタル波形(波形メモリ音源の1種)を用いた音色が使われています。

1.オシレータ(各アナログ波形)→フィルタ→アンプ→耳
2.DWGS音源(各デジタル波形)→フィルタ→アンプ→耳

*アナログ波形といってもデジタルによるアナログモデリングですので、音の最初の出所は実際は全てデジタル波形です。

オルガンの音色を再現していると思うのですが、何とも言えない哀愁の漂う音色に私はノックアウトされました。購入に至ったのもこの音色に肩を押されたからだと思います。

D.W.G.S.音源 – Wikipedia
波形メモリ音源 – Wikipedia

次はdaft punkの”Something about us”をカバーした動画です。再現レベルが高いです。

ボコーダーとマイクが搭載されていることも大きな特徴で、発表当時は皆さんYMOの真似をしたのではないでしょうか。

今の若い方はYMO、知ってますかね? あの細野晴臣と坂本龍一と高橋幸弘ですよ。

ヴォコーダー – Wikipedia
DAFT PUNK – Wikipedia
YMO – Wikipedia

ここで紹介したmicroKORGにはmicroKORG XLという後継機種が発表されており、こちらも別の個性を持った素晴らしいシンセサイザーです。

今後、このブログではシンセサイザーをはじめ私が面白いと思う様々なガジェットも紹介していく予定にしています。

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Made in Japan

January 6th, 2015

レンズ交換式カメラの世界シェアはCanonとNikonで約8割。
Sony、Olympus、Panasonicのシェアを加えると約96%。
(2012年 出荷台数/週刊東洋経済2014年2/8号)

*レンズ交換式カメラ=一眼レフカメラ+ミラーレスカメラ

一眼レフカメラ – Wikipedia
ミラーレス一眼カメラ – Wikipedia

*「デジタル一眼レフとは?」- デジカメ比較研究会
「ミラーレスカメラとは?」- デジカメ比較研究会

made in japan

自宅にて 2013 初夏(eos5d2 tamron90mm f2.8)

プロの撮影現場でもこの比率はそうは変わらないでしょう。つまり我々が目にするほぼ全ての写真がMade in Japanの製品により撮影されていることになります。

*現地工場生産が進み、厳密にはMade in Japanではないこともあります(ただし、国内回帰の動きもあります)

made in japan

自宅にて 2013 初夏(eos5d2 ef100mm f2.8 macro)

カメラが売れないと云われる昨今ですが、現状では日本企業の独断場のようにも見えます。しかし海外の気鋭のメーカーも台頭してきており、牙城を崩される可能性も無視できません。

made in japan

自宅にて 2013 初夏(eos5d2 ef100mm f2.8 macro)

ただ、膨大なレンズ資産がある限りプロやハイアマチュアを対象とした市場では当面は安泰だと思います。

カメラ本体もさることながら写真にとってまず重要なのは交換レンズの性能だと考えています。

製造の現場に携わった訳ではないのであくまで想像ですがレンズの設計や製作には、蓄積してきた技術や最新技術とともに高度な”職人芸”が必要になるのではないでしょうか。

他の製品では他国の追随を許したMade in Japanですが、光学製品に限らず”職人芸”が必要とされるジャンルにこそ世界で生き残るヒントが隠されているのかもしれません。

*「写真用レンズをつくる人たち」- ウェブマガジン

CAST:Canonレンズ

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星夜を駆ける

December 31st, 2014

撮影機材も揃ってきたことですし、来年は星景の写真や
タイムラプス動画にもチャレンジしてみるつもりです。

天体写真 – Wikipedia
Time-lapse photography – Wikipedia
*「星景写真」 – 個人サイト

タカハシ

自宅にて 2012 秋(eos7d sigma 30mm f1.4)

ただ、写真の赤道義は見た目は割と今風ですが実は齢20年オーバーの年代物です(*)

観測には十分な精度だと思いますが、撮影となるとどこまで耐えてくれるかは今のところ未知数です。まあ、重い機材を積むわけでもなく、短時間の露光かつ低倍率の撮影なので大丈夫だと楽観しています。

*そこが高橋製作所の非凡な一面だと思っています。光学性能・堅牢性・意匠ともに国内では随一です。(価格も天下一品ですが)

タカハシ

自宅にて 2012 秋(eos7d planar 50mm f1.4)

CAST:高橋製作所EM-1S(*)

*彩光が良くなかった為、だいぶ現像でごまかしてます。
 同被写体の加工無しの写真はこちらをご覧下さい。

星景(タイムラプス動画)

機材を紹介した後ではちょっと情けないですが、他の人が撮影した星景の動画を紹介します。

どれもHD画質の動画ですので大きなモニターでフル画面にてご覧になることをお勧めします。

先日NHKで星景のタイムラプス動画の特集番組を観ましたが、南米の高地や北米の平原地帯など国外での撮影ばかりでした。

確かに目を見張る美しい映像だったのですが、国内でも紹介した動画から判るように、学術目的でもない限りは十二分に美しい映像が撮れると思います。

初っ端に赤道義の写真を載せましたが、紹介した動画は全て赤道義を使わない固定撮影でした。最後の動画はスライダーという道具にカメラを固定して撮影しており、”動きのある”映像に仕上がっています。

スライダー – デジカメ Watch

スライダーを使った映像表現

次の動画は星景ではないですがスライダーを使った動画撮影のメイキング映像です。映像表現の幅がぐっと拡がることが非常によく判ります。

ALLEX_S(↑動画のスライダー)- Libec

私も近いうちにスライダーを使って、メゾン松原のPV動画(紹介映像)を制作したいと考えています。擬似的な動画はこちらの別記事で紹介しています。(プログラミングによる演出です)

P.S.
紹介したスライダーは、この手の商品としては良心的な価格設定で安価な部類に入るとは思いますが、それでもまだ気軽に手が出せる金額ではないです。取り敢えずは高価な既製品には手を出さず、DIYの精神で自作を試みてみようと考えています。

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F0.95

December 24th, 2014

世の中にはとてつもないレンズが存在します。

NOKTON 25mm F0.95

F0.95!! とにかくもの凄くボケます。

F値-Wikipedia Aperture-Wikipedia
絞り値(F値) – ニコン

NOKTON

自宅にて 2013 夏(e-pl2 lumix 20mm f1.7)

*加工あり(ラフモノクローム)

μ4/3機(マイクロフォーサーズ)はフルサイズ機に対しセンサーサイズの差で画質面では不利とされています。ですが、それを補って余りある素晴らしいレンズ群が各社からラインナップされています。

その中でも異彩を放つのがCOSINAから発表されたNOKTONシリーズではないでしょうか。

 -センサーサイズ-
 *フルサイズ規格:35mm判フィルムとほぼ同等
 *APS-C規格:35mm判の約40%(面積比)
 *μ4/3規格:35mm判の約1/4(面積比)

NOKTON

自宅にて 2013 夏(e-p2 m.zuiko 45mm f1.8)

*加工あり(ラフモノクローム)

フォクトレンダー起源のレンズであることが銘柄から判りますが、COSINAは往年の銘レンズを精力的に”復活”させている数少ないレンズメーカーです。マウントを選ぶことなく優れた製品を発表し続けており、世界的にも奇特なメーカーだと思います。

CAST:Olympus E-P2, NOKTON 25mm F0.95

このレンズを使って撮影したPV風の数多くの動画が動画投稿サイトにupされています。

↓次の動画は新宿御苑で一部撮影されたものです。

私もいずれはメゾン松原の緑地環境や京阪神の緑地公園を動画で紹介したいと考えています。

↓お洒落な小物を”適当に”撮影し、長めのジングルをBGMに当てるだけで、それなりのイメージ映像を作成できます。その動画を自分の著作物として手軽にネット配信できるのですから、凄い時代になったものです。

↓次の動画はいわゆるタイムラプス動画です。

ティム・バートンや”こまねこ“のような本格的なコマ撮りアニメも作成できる専用のソフトもありますが、今ではアプリがiOSに標準搭載されるまでになりました。

動画の映像表現

テレビ番組やテレビCMの映像の表現力が数年前から飛躍的に向上したと思うのですが、おそらくは撮影機材に一眼(レフ)カメラやレンズが使われるようになったからだと思います。

極端に被写界深度の浅い映像(主題以外をぼかした映像)や小動物の視点に立ったかのような奥行きや高さを感じる映像、さらに星景や夜景などの暗い被写体を低ノイズで映した映像などの多くは、一眼カメラによる映像だと思います。

プロの現場にとっては決して多くない投資で、かつ小型化した機材でまるで映画のような映像が手軽に撮影できるのですから、制作者側のメリットは非常に大きいと思われます。

動画撮影新時代

一眼レフカメラに動画撮影機能が初めて搭載されたのはそんなに昔の話ではありません。

NIKON D90(2008年9月発売 HD動画)DX機(APS-C機)
CANON 5D2(2008年11月発売 フルHD動画)フルサイズ機

両機種とも両メーカーにとってデジタルカメラとして、各部門で最も販売数が伸びた機種となっています。

EOS 5D2は民放ドラマで全編の撮影に使われたり、米大統領の就任時の記念写真の撮影に使われたりと数々の話題を提供したカメラでもあります。

今後は4Kやそれ以上の解像度を誇るカメラが次々に登場することは間違いないでしょう。

ですが、それまでスチル写真にしか使用されていなかった無数の優秀なカメラレンズを動画の領域に(高い水準で)導いた意味で、この2機種は今後何年経とうと動画撮影の新時代を切り拓いたカメラとして語り継がれると思います。

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